近畿地方ならではの葬儀のしきたりがあります。
大阪府では葬儀を斎場で行う方が増えていますが、まだ自宅での通夜・葬儀も多いです。
葬儀の後の出棺で、門口で茶碗を割るしきたりがあります。
ただし、浄土真宗ではこのようなしきたりはありません。
「放鳥」という鳥を放つ儀式が行われることもあるようです。
火葬が終わると自宅に戻りますが、家の中に入る時に塩をかけたり塩を踏んでから入ります。
初七日法要の後は、「仕上げ」と呼ばれる精進料理を食べます。
香典返しは忌明けに品物を贈る習慣があります。
兵庫県でも出棺の際の門口で茶碗を割る風習がありますが、同じ近畿地方でも丹波地方では行わないようです。
神戸市近郊では、火葬場に樒(しきみ)の枝と水が用意されており、樒を水に浸して棺に振りかける「水焼香」という儀式が行われます。
和歌山県でも門口で茶碗を割るのが一般的で、門口に「忌」と記した提灯を立てたり門火を焚いたりすることもあるようです。