沖縄で行われる葬儀のしきたりには、本州や北海道で行われているものとは異なる点が多々あります。
もっとも特徴的といえるのが、お供え物にほぼ必ず豚肉が登場するということです。
葬儀におけるお供え物の定番は団子ですが、沖縄の葬儀で団子がお供え物となることはあまりありません。
その代わり多く供えられるのが豚の三枚肉を茹でたもので、旅立つ故人に少しでも良いものを食べてもらいたい気持ちが反映されているといわれています。
お供え物については豚の三枚肉の他にも味噌や塩などが用いられることも多く、このあたりも独特といえます。
また、葬儀の順序にも違いが見られます。
沖縄では、告別式は納棺・火葬の後に執り行い、当日のうちに納骨までを済ませるのが一般的です。
火葬と告別式の順番が本州以北とは逆になっていますが、一般の参列者は通夜で、親族も火葬の前に最後のお別れをすることができます。